筑波大学 計算科学研究センター
Ja
En
ナビゲーション切替
ホーム
日本語
English
研究室紹介
メンバー
研究成果
特集記事
ニュース
研究室の場所・アクセス
お問い合わせ
各種情報
スケジュール
宇宙フォーラム
セミナー
研究会
カレンダー
筑波大学カレンダー
研究室内部ページ
内部用ウィキ
R1スケジュラー
CCS 内部ページ
FAIR 財務会計システム
プロジェクト
宇宙物理研究
HPC プロジェクト
コード開発
宇宙生命計算科学
計算メディカルサイエンス
過去のプロジェクト
大学院入学案内
宇宙物理理論研究室
数理物質科学研究科
筑波大学
出身者一覧
リンク
筑波大学
計算科学研究センター
↳ 研究室トップページ
数理物質科学研究科
↳ 物理専攻
↳ 数理物質融合科学センター
宇宙観測研究室
日本天文学会
リソース
Read in English
お問い合わせ
研究室の場所・アクセス
検索
つくば宇宙フォーラム
スケジュール
宇宙フォーラム
令和5年度
つくば宇宙フォーラム...
第134
回
超新星爆発と同位体$^{56}$Ni
澤田 涼
東京大学
要旨
重力崩壊型超新星(以下,超新星)とは,大質量星が恒星進化の最後に起こす爆発現象である。そして超新星の爆発機構は,天体物理学の未解決問題のひとつに挙げられる。超新星の大規模数値シミュレーション研究では, 2000年代は「爆発が再現できない問題」,2010年代は「爆発エネルギーが再現できない問題」を乗り越え,現在では従来期待されたタイムスケールよりも長い時間 を数値計算で追うと超新星爆発を再現できるとの結果が報告された。そのようにして「古典的な描像に比べて,長い時間 (>1秒 )をかけて超新星の爆発が駆動される」とが現在理解されているが,このゆっくりとした爆発描像 (>1 秒)が観測的に妥当であるかは自明でない。この観測的妥当性を測る手がかりが,超新星内部での同位体 56Ni の合成量だ。 同位体 56Ni の量は観測された超新星の明るさの源であるため,十分な合成が観測との整合性のために必要不可欠な原子核である。 我々は, 超新星の爆発タイムスケールをパラメータとして取り扱った,現象論的爆発モデルでの元素合成計算を行うことで, 「ゆっくりとした爆発 (>1秒 )は観測される超新星の 56Ni量を再現できない」ことを明らかにした(図1)。これはシンプルなモデリングに基づく研究ながら, 超新星の爆発機構に本質的な問題「 56Ni問題 」を提示する結論となっている。本講演では,元素合成の基本的な事項から,超新星におけるの放射性同位元素56Niの役割,そして超新星の「56Ni問題」についての自身の研究を紹介する。