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令和5年度
つくば宇宙フォーラム...
第133
回
偏光画像で探る,超大質量ブラックホール直近の降着円盤ージェット構造
恒任 優 氏
筑波大学
要旨
超大質量ブラックホールの直接撮像の実現により,活動銀河核ジェットの謎に包まれた駆動メカニズム理解に向け新たな地平が切り拓かれた。この好機にあたり,我々は輻射輸送計算による偏光画像の予測を通じて,ブラックホール付近の降着円盤とジェットの構造を調べることを考えた。まずM87ジェットについて,直線偏光ベクトルが外部の冷えた円盤中でファラデー回転により掻き乱され,元の情報を失うことを確認した。さらに我々は,放射時点では微弱な円偏光成分が,最内縁部の揃った磁場を持つ高温円盤中でファラデー変換を受け増幅することを提示した。この結果として,ジェットに沿った直線偏光と円偏光の分離が提示されるが,これらは既存の直線偏光画像観測とも合致するものである。また,大規模ジェットを持たない我々の銀河系中心天体いて座A*についても,円盤電子温度をより高温としたモデルで偏光画像を計算し,結果として円偏光画像では垂直な境界線を持つ符号反転特徴が得られた。またこれに呼応して,直線偏光フラックスは境界線上で明るくなる。我々はこれらの特徴が,ファラデー回転・変換の角度依存性に起因することを示した。これらの理論予測と将来の直線・円偏光観測を照合することで,磁場やプラズマ特性に強い制限を与えることが期待できる。さらに我々は,多波長や様々なモデルパラメータを調べることで,ファラデー回転と変換,さらにシンクロトロン自己吸収の光学的厚みに基づいた統一描像を打ち立てた。こうした理論と観測の蓄積と照合が,多様な宇宙ジェットの統一的記述につながると期待される。