56th Uchu Forum
星形成が活発な若い銀河からはさまざまな輝線が放たれている。 高赤方偏移におけるLya輝線銀河の観測では,これまですばる望遠鏡広視野カメラを用いて日本のグループが大きな成果をあげている。 本講演では広がったガス構造を持つLya輝線銀河に焦点を当てて,最近の研究成果を紹介する。 特に我々のグループの観測からは,高赤方偏移におけるLya形態密度関係(Lya輝線を放つガス構造の広がりや形態が周囲の環境に依存)の兆候が見えてきている。 これは,形成期の銀河への周囲からのガス流入や銀河からのガス流出過程が局所的なの環境と深く関係している可能性を示している。 一方,アルマ望遠鏡の登場により,今後はLya輝線銀河だけでなくサブミリ波帯における[CII]輝線銀河の観測が大きく進展すると予想される。 [CII]輝線銀河観測に関しても,これまでに出ている初期成果を概観しつつ,将来への展望を議論したい。