特集記事

Diffuse Photonを考慮した3次元輻射輸送計算on GPUs(Part 1)

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内容 星間空間,銀河形成や進化,宇宙の大規模構造などでの物理現象を正確に記述するには,星や星間媒質から 放射される光の影響を計算する輻射輸送方程式を厳密に解く必要がある。 星からの光は中性ガスに吸収され減衰していくだけであるが,紫外線以上のエネルギーを受け取った中性ガスは電離し, 電離ガスである確率で電子と再結合をして中性ガスに戻り,その際に再結合光子という電離光子を放射するので 新たな光源になり周囲に影響を及ぼすため無視することはできない。 我々の研究ではこの電離光子の影響を調べるた...

アンドロメダ銀河の奇妙な暗黒物質

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概要 筑波大学大学院生の桐原崇亘,研究員の三木洋平,准教授の森正夫らによる研究グループは,アンドロメダ銀河*1を取り巻く暗黒物質*2の分布が,標準理論で予言される分布から大幅に食い違っていることを解き明かしました。 我々から240万光年彼方に位置するアンドロメダ銀河では,今から約7億年前に起こった銀河の衝突の痕跡が発見されています。本研究グループは,この銀河衝突の様子を筑波大学計算科学研究センターのスーパーコンピュータを用いて忠実に再現することにより,アンドロメダ銀河を取り巻く暗黒物質の広が...

合体で巨大化するブラックホール: 高精度シミュレーションが解き明かす巨大ブラックホールの謎

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概要 様々な銀河の中心部に巨大なブラックホールが観測されているが,まだ その起源は明らかにされていない。標準銀河形成論では,多数の銀河の 合体によって,より大きな銀河が生まれると考えられている。元の銀河 がブラックホールを持っていれば,合体後の銀河の中に多数のブラック ホールが浮かんでいることになるが,これでは観測事実を説明できない。 我々は宇宙シミュレータFIRST(筑波大学)を用い,銀河内の多数のブラッ クホールについて,一般相対論の効果を入れた高精度重力計算を世界で 初めて実現した。1...

Global Radiation-Magnetohydrodynamic Simulations of Black Hole Accretion Flow and Outflow: Unified Model of Three States

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ブラックホールへのガス降着流の理解は, 1970年代に登場した標準円盤モデルと,それに引き続き提案されたスリム円盤モデル, ADAF(RIAF)モデルといった1次元モデルを中心に大きく発展してきた。これらのモデルでは,肝心のエネルギーおよび粘性の起源 を現象論的モデル(所謂αモデル)で扱っている。近年,それらが磁場起源であることがわかり, MHD計算で詳細な研究が行われ るようになった。しかしながら,より現時的な描像を得るためには,輻射冷却や輻射圧も考慮する必要がある。即ち,MHD計算に 輻射輸...

衝突銀河団Abell399/401の非熱平衡状態と未知なる衝撃波面の発見

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図)左右から衝突しつつある銀河団が連結する領域を真横から見た図。 白実線の四角は日本のX線天文衛星Suzakuがすでに観測を行った領域で(Fujita et al. 2008 PASJ, 60, S343), 白破線の四角が今回新たに予想される衝撃波面である。 図はそれぞれ衝突軸でスライスした(a)ガス密度 (b)ガス平均温度 (c)電子密度/ガス平均温度 (d)24回階電離鉄割合の実験結果/平衡値 (e)衝撃波のマッハ数 , そして視線方向に積分した (f)(6.6-6.7keV帯/6.9-7...