研究部門





超高速計算システム研究部門




計算機アーキテクチャ分野

異機種融合型複合計算機システム
−Heterogeneous Multi-Computer System (HMCS)−

次世代の計算科学においては、種々の物理法則に基づく計算モデルを組み合わせた複合型の計算/シミュレーションが必要になる。これらの計算モデルでは、従来の単一アーキテクチャを持つ計算機による処理が極めて困難な場合が生ずる。我々はこのような次世代計算物理シミュレーションのための計算システムとしてHMCS を提案・開発している。HMCS は従来単体で利用されてきたベクトル計算機・超並列計算機・専用計算機・クラスタ等を有機的に結合し、この上で複合計算モデルに基づく計算物理シミュレーションを行うものである。 異機種融合型複合計算機システム 現在、HMCS のプロトタイプとして、超並列計算機CP-PACS と重力専用計算機GRAPE-6を並列ネットワーク結合し、計算宇宙物理シミュレーションを高速実行するシステムが稼動中である。CP-PACS とGRAPE-6 によるHMCSでは、並列コモディティネットワークに基づく並列入出力システムPAVEMENT/PIO によって両システムが結合され、物理シミュレーションの時間ステップ毎の高速データ交換が実現される。この上で、粒子間の自己重力効果を含む輻射流体力学シミュレーションが実行可能である。


高性能クラスタコンピューティング技術の研究

PC などに使われているマイクロプロセッサは、近年急激な進歩を遂げ、一般的に使われているPC でも十数年前のスーパーコンピュータに匹敵する性能を持つようになった。これらをコモディティネットワークで結合したクラスタは、従来の超並列コンピュータに匹敵する性能を達成している。本センターでは、高性能プロセッサを用いたクラスタを次世代の高性能並列計算プラットフォームの一つとして捉え、各種クラスタを実応用プログラムに用い、その性能評価を行うととともに、以下のクラスタ向けのソフトウエア/ネットワーク技術の研究を行っている。

ソフトウエア分散共有メモリを用いたクラスタ向け
OpenMPプログラミングシステムの研究
コモディティネットワークを活用した次世代クラスタネットワークの研究
高密度低消費電力クラスタ技術の研究
高性能数値計算ライブラリの研究開発

グリッドコンピューティング分野

グリッドコンピューティング技術の研究開発

 計算科学を推進するプラットフォームは年々変化している。近年、グリッドと呼ばれる広域ネットワーク上の計算資源を効率的に利用するためのネットワーク基盤技術の研究開発が進められている。スーパーコンピュータからPC まで、全世界に広がる計算機を高速ネットワークでシームレスに結合することにより、巨大な潜在的計算能力がもたらされる。グリッドの利用範囲は計算能力にとどまらず、記憶装置・データコンテンツ・研究者の協調作業にまで及ぶ。本学は10Gbps の通信速度をもつ高速ネットワークであるスーパーSINET で国内の大学・研究機関と接続されており、さらに、筑波研究学園都市にある各省庁の研究機関を高速ネットワークで結合するつくばWAN にも接続されている。これらのネットワークの接続点という立場を積極的に利用し、グリッドプログラミング技術の研究、これまで超並列計算機CP-PACSでなされた計算結果の共有や、グリッドを用いた専用計算機GRAPE の利用など、計算機や計算データの共有による新たな計算科学の展開にグリッド技術を応用する研究を推進している。


OmniRPC
グリッド並列プログラミングのためのGrid RPCシステム

グリッド並列プログラミングのためのGrid RPCシステム  OmniRPCは、並列グリッドアプリケーション開発を容易にするプログラミングシステムである。プログラミングモデルとしてRPC (RemoteProcedure Call)を基本とし、パラメータ検索などの典型的なmaster-worker型のグリッドアプリケーションを効率的に実行するための様々な機能が提供されている。初期化可能リモート実行モジュール機能により、データをあらかじめセットし初期化しておくことができ、一度起動したリモート実行プログラムとのコネクションを維持して、同じ手続への呼び出しを効率化している。
 また、グリッド環境として複数のクラスタを想定し、プライベートネットワークのクラスタに対しては、リモート実行プログラムとクライアントとの通信を中継する機能が提供されている。rsh によるローカルクラスタ、globus によるグリッド環境の他、ssh によるリモートホストでも利用可能である。


グリッドアプリケーション

HMCS-G(Grid-enabled Heterogeneous Multi-computer System)
広域ネットワーク環境において、貴重な計算リソースである重力専用計算機GRAPE-6を共有し、汎用計算機と融合計算を行う。OmniRPCを用いて、セキュリティ、認証、プログラミングインタフェースを提供。
CONFLEX-G: 網羅的分子探索プログラムのグリッド並列化
豊橋科学技術大学の後藤らが開発したCONFLEXを、OmniPRCを用いて並列化、グリッド上に分散している複数の大規模なクラスタ計算資源を利用して計算が可能。
グリッド向け並列固有値並列計算ライブラリ

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